えぐられ、埋め込まれ、再生する

劇団S.W.A.T!を新宿紀伊国屋ホールで観てきました。
大学の先輩の劇団ですが、一般に人気があります。
25周年記念だそうです。
前回観たのは、12年くらい前のようです。
そのもっと前は、実は私、スタッフで参加しています。
大学1年、18歳の夏でございます・・・^^
当時は名前も劇団大三帝国。アングラっぽいでしょ。
場所は明大前の、キッドアイラックホール。
アングラっぽいね。
ついでにタイトル『BLUE MOON~君は我が運命』
わー、アングラだね。
芝居は当時からおもしろかったです。
当時のメンバーはもう、
座長の四大海さんと清水浩智さんだけですが
お二人とも全然、と言っちゃおかしいけど、
お変わりありませんでした。
ただ、役回りが、変わってました。
大人の役に。
だってそりゃもう、すごかったんだもん、昔は。
四大海さんなんて、
ショーケンさんと松田優作さんを足したみたいな感じだったしね。
清水さんだって19歳だったわけだし。
劇場のトイレでいきなり先輩3人とばったり。
ロビーでは、会いたかった克明さんに会えちゃって、
軽く舞い上がりました。
もう少しお話ししたかったなー。
芝居は、さすがでした。
笑うところは全部笑えましたし、
演出、本も、お見事。
総勢28人、かな?をほぼでずっぱりに使って
群像芝居が一つの生き物のように
全体がしまちゃん(四大海)の思いのように
うねっていました。・・・・
ああ、だけど、
この芝居を私は
あの、18の夏に見た、
客席に観客2人の背中を見つめながら
毎回同じところで
必ず嗚咽してしまう
しまちゃんの長ゼリフのときめきのように
ストーリーなんて当時から全く覚えてもいなければ
考える間もないほどのおもしろさ
スリリングさのように
ただ板の上でこれでもかというほど生きている人たちに
唖然と魅了されながら過ごした時間のように
私が二十数年の後に
懐かしく、細胞の記憶の中に
とどまっているとは
どうしても思えないのです。
(アングラ風に)
それは、私がただ若くて世界は混沌としていて
人生に勘違いと思い込みをする余地があって
そのためのただの感じ方の違い、ということではなく
芝居とは
えぐられ、埋め込まれ、再生する
という持って生まれた性質がために
どうしても私には、
一番大切なところにぐっと響かない
90%は正解だというのに・・・
という一抹の寂しさを
最後に残していったのでした。
それがために
私は、なんとなく観劇後に
大好きな先輩たちとも克明さんとも
ロビーでもう一度はしゃぐ気にはなれなくて
なんとなく後ろ髪を引かれながら
楽しい余韻とともに
その場を引き上げたのでした。
もう一度言うけど
芝居のできは良かったし
とても楽しく
どこの芝居と比べたって多分
どこよりうまくやれているのです。
笑いにうるさい私が1分に10回くらい笑えるし
今だって思い出して笑えます。
うそだと思ったら劇場に観に行ってください。
それくらいの価値はあります。

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